論破は最後の手段
ひろゆき[西村博之]氏の『論破力』という本を読んでみた。読了してみて思ったのは、「私なら論破という行為をすること自体が面倒臭いな〜」と思ってしまったということ。はじめから喧嘩腰とか他人の揚げ足を取って面白がるような輩は相手にしないのが一番。私ならいかに効率的にその状況から離脱するかということだけに注力するだろう。
議論の勝ち負けとかいう私にとってどうでもいい争いから生ずるストレスや心配を一刻も早く取り除き、自分の縄張り内に無駄な努力をしないで済む環境を取り戻す。それだけ。
私の場合論破は、本当に論破する以外に自分を守る方法がない場合のみに限られる最後の手段なのだ。
「論破力」より「懐柔術」
他人と揉めた場合に、相手と一対一よりは、第三者が見ている、つまり証拠が残る状況で問題を処理するのがいいという。それは確かだ。
日本人ならどんなゴロツキでも人の目は気にするから。その証拠にどんなヤンキーだってコロナの時はちゃんと真面目にマスクをつけていたという驚くべき光景をみなさんも目にされたでしょう。
論破力という言葉自体がはじめから喧嘩腰という印象があるからあまり好きではない。第一「俺は口喧嘩だけは自信がある」という人物にろくなやつはいない。少なくとも私はそんなチンピラ弁護士キャラにはなりたくない(私が最も嫌いな部類の人間)。
私だったら相手をやり込めて論破するなんてほとんど最後の手段だと思うし、そんな険呑(けんのん)なやり方ではなく、もっと穏健に「懐柔術」を用いるだろう。
それは言葉の「柔術」だ。相手に受け身をするくらいの余裕は与えてやるのが後々恨まれずに済む。
とにかく無駄に論破とかをする気はサラサラない。議論に勝ちたいとかいうよりも、喧嘩を売ってくるような嫌なやつとは一切関わらない。相手をおちょくって怒らせて楽しむみたいなゴロツキとも一切関わらない。それが私のやり方。
起業家=サイコパス説?!
ITベンチャーで成功して金持ちになったような人は大体サイコパス(反社会性パーソナリティ障害)的な人が多い(※私はそんなんじゃないと仰るIT起業家もいるかもしれない。もちろんそうだ)。そういうやり方を我々健常者が模倣すること自体がはじめから無理ゲーでしょう。
程度の差こそあれ、他人の顔を踏んづけてテヘペロごめ〜んと笑って楽しめるような人間だから成り上がれたので。普通の人はどう訓練してもそんな無神経な人間にはなれそうもない。いや、絶対に無理だ。
要するに起業とかというものは、財務とか人事とか社会的責任とかそういう面倒臭いものを外部の専門家等に丸投げし、自分一人でもろにストレスを受け止めないでも済む、良い意味で「チャラい」人間(※褒めてます)に適した行為だと思われる(※もちろん例外も多いが)。
それがつまりサイコパス的ってこと。それ以外の、普通に真面目でストレスを全部被ってしまうような人は起業なんてしない方がいい。もちろん私もしない。
それでもどうしてもやってみたいというなら個人の自由だけど。
恐怖心と人生の「夢」
このストレスに対する感受性とか恐怖の感じやすさというのはほぼ生まれ持った性質といえるので、完全には克服するのはムリ。
神経症とか病気のレベルから健常に戻るくらいならできるけれど。
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そもそも恐怖心は生存本能でもあるので、完全になくすことは不可能。もしなくすことができてしまったのなら、そのときは私たちの生命の終わりを意味するだろう。
コーチング的には、ストレスや心配や恐怖心から逃げ続けていたら大きな「夢」なんて実現できないと言うけれど、果たしてそうだろうか?
心理学で心の安全基地(これをコンフォート・ゾーンと言い換えることも可能だろう)という言葉があるくらいだから、ここだけは絶対的に安全だという領域は確保しておくのが精神的な健康には欠かせないはずなのだ。だから詭弁に騙されてはいけない。
自分に可能な範囲内でだんだん大きく「夢」を育てていくというやり方もある。というか、これが正統なコーチングの本に書いてあるやり方だ。
例えば年収1億円だとかみんなが求めている「夢」だったら、結局そこで競争原理か働き、最初からほとんどの人たちの「負け」が決まってしまうだろう。
そうではなくて、スケールは小さめかもしれないが、それぞれが誰も追い求めていないニッチな「夢」を追い求めて楽しく生き残ったっていいのではないか?もちろんOKだったのだ。これは典型的な盲点=スコトーマだった!
最終目標は競争で誰かに勝つことではなく、欲求不満を解消し、セルフ・エフィカシー(自己効力感)を向上させ、生きていることが楽しいと感じることだからだ。
嘘にならない程度の職歴を創作し説明する
嘘をつき通せる人は、自分がついた嘘をいちいち記憶していなければならないから、それだけ能力が高いのだと言うけれど、その分性格は性悪になる。それでは元も子もないだろう。
しかし、それが気にならないのがサイコパスと呼ばれる人たちらしい。
嘘をつき続けることはよほどの天才詐欺師でもない限りはストレス以外の何物でもないからやめた方がいい。
それよりは、嘘にならない程度の合理的な説明方法を考えた方が建設的だろう。例えば、ひきこもっていて職歴がない場合に家事手伝いをしてましたと言う等の。
家事手伝いの実績をアピールして物凄く高い評価を得ることはないかもしれないけれど、家事手伝いを通じて様々な技能を獲得してきたと説明することによって(実際、一般的な会社員男性よりは家事能力で勝っているだろう)、当初に想定していたよりは使える人物かもしれないと相手に思わせることくらいは充分に可能だ。
つまり、職歴欄に何を書くかも大事だけれど、相手が安心できるような説得力のある説明を加えられるかどうかがとても大切になってくる。
もちろん職歴欄に書くのは家事手伝い以外でも可能だ。どっちみちアルバイトとかパート面接の話なので、そう大袈裟に考えることはない。我々はそもそも大企業に就職なんて目指さないでしょ?!
ひろゆき氏の動画はオススメ
ひろゆき氏は切り抜き動画等で一人で喋っている分には面白いから好きなんだけど、Twitterとか本とかの文章になると凄くトゲがある人物のように感じてしまう。
もしかすると喋りはニコニコとした表情とか楽しそうな声の調子とかでかなり性格の悪さをごまかせる部分があるのかもしれない。
でも文章だと性悪さがモロに出ちゃう。これは気をつけた方がいい。私なんかももしかしたら100%性悪ジュースになっているんじゃないか?
それはさておき、動画芸人としてのひろゆき氏は大好きなんだ。だから別に彼を全否定してるわけではない。
ただ、動画でニコニコ喋れてるのはスパチャを貰ってるからというのもありそうだけどね。
でもお金のために頑張るのは一般のお笑い芸人だって同じだから、ひろゆき氏だけを批判するのは当たらないと思う。ひろゆき氏の喋り芸自体はすごいと思ってる。
とりあえず今回は毛嫌いしないで、ひろゆき氏の動画とか本とかに接してみた私はエライと思うので、私の勝ちなんじゃないでしょうか?(笑)
■参考文献:
『論破力』ひろゆき[西村博之](朝日新書)
The author of this article is Tomohiro, a Japanese Hikikomori Escape Guide.
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