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コーチングの権威ルー・タイス氏の『アファメーション』とひきこもり脱出!☺️

前回の記事でお約束したように、ルー・タイス氏の『アファメーション』(原題はSMART TALK)を読み終わりました。

アファメーションとは自己肯定のこと

アファメーション、そしてルー・タイス氏本来の用語ではスマート・トークとは、ほとんど自己洗脳、もっと言えば自己詐欺と言ってしまってもいいものかもしれません(言葉は悪いですが)。
自分を想像力と臨場感で気持ち良く騙せたもの勝ちの世界。それがアファメーション(自己肯定)です。

この本を読み終えて私が思ったのは、人生とは自分や周囲の親しい人たちを、いかに楽しく自己実現させるかというゲームなのだということでした。
つまらないことで一々落ち込むことはないのです。落ち込むのは失敗や挫折などにフォーカスしすぎて臨場感を高めすぎていることが原因です。
そういう時は臨場感を解除してフッと我に返れば、冷静に事後処理に当たれるでしょう。

自己肯定(アファメーション)したいという気持ちがすごくあっても、現状の自分が「惨め」だと、「自分には自己肯定などは相応しくなく大それたことで、自己肯定をする私などは到底周囲の誰も認めてくれないだろう」と、自ら進んで自己肯定を辞退してしまうことがあります。
それは「惨め」さが自分の定位置(コンフォートゾーン)になってしまっているからですね。

そういう時は、今の自分は発展しつつある過程にあるのだと自他共に説得すればいいでしょう。確かに今は「惨め」かもしれませんが、これから欲求不満を解消して自己肯定感100%の自分になる途上なのだと自他を説得するのです。

お金は前向きなメンタルについてくる

ルー・タイス氏の考え方で、私が一つだけそれはどうなのだろうと思うところは、金持ちを目標にしすぎるきらいがあるところです。
お金は明るく肯定的に生きられれば後から自然についてくるものなので、はじめからそれだけを目指すのはどうなのかなと思います。

はじめから金持ちだけを目指してしまうと、結局は無駄な競争社会に巻き込まれることになり、負け組になる恐怖に怯えなければならなくなります。
それではせっかくのアファメーションが元も子もなくなってしまいます。
ですから、とりあえず現状は金持ちではなくても、節約すればどんな時でも楽しく生きられると思って明るく生きていれば最強でしょう。
そのような前向きなお金のやり繰りとメンタルであれば、いつでも安心して金持ちになれます。

いずれにしてもルー・タイス氏のセルフトーク(アファメーションの別の言い方)は少し厳しすぎるきらいがあります。彼のやり方だと少なくとも私は続かないなと思いました。
これはルー氏に限らず誰のやり方にも言えますが、自分に100%適したやり方などは存在しないということです。ですから私であれば自分に使い勝手がよいように手を加えて利用します。
もう少しのんびりと楽しくやったとしても、ちゃんと「行動」に移れればいいわけですから。
それはルー氏ではなくて私が決めることなのです。

とりあえず「低所得」でも諦めないこと

「低所得」だからといって何もかも諦めてしまう必要はありません。
例えば本を買いたいとしましょう。金持ちであれば当然好きな本を買い放題にできます。
しかし、所持金が数百円しかないとしても、ブックオフに行けば意外なくらい良い本が手に入ることもあります。

それは恋人を獲得したい場合でも同じです。世の中の女性みんなが「金持ちの男じゃなきゃイヤだ」と思っているわけではないからです。そういう女性がかなり多いことは確かかもしれませんが。婚活女性などを見ているとそうですね。
でもそんなにガツガツしたケチくさい女性ばかりでもないはずですから、諦めては駄目です。
私がみなさんにひきこもり脱出を勧めているのは、無職さえ脱出すれば金銭的に余裕が生まれることの他に、恋人探しで相当有利になるからということもあります。

目標は秘密にしておいた方がいい

話をルー氏に戻しましょう。彼はこの『アファメーション』の中でとても良いことを書いています。それは「目標は秘密にしておいた方がいい」ということです。これは私と同意見でした。
ひきこもり脱出などの場合でも、うっかり目標を他人に口外してしまうと、足を引っ張る人たちが出てきてしまいます。
また、目標を口外したことで後に引けない追い詰められた気持ちになってしまうことも考えられます。

それでは下手をすると「want to(〜したい)」ではなく「have to(〜しなければならない)」になってしまいます。
これは論理療法で有名なアルバート・エリスも言っているように、イラショナル・ビリーフ(間違った信念)に変質してしまう恐れがあります。
目標を達成したいのであれば、これだけは絶対に避けたいところです。
ですから、私は目標を知らせる相手は聖書の神様だけにしようと思います。
ちなみに聖書に基づいた建設的なお祈りとアファメーションは、ほとんど同じものと言っていいでしょう。

ひきこもり脱出(に限らず人の成長)とは、親を含む他者に押し付けられた狂った価値観から、自分の社会的な役割を奪い返すことです。その結果、周囲の人たちのコンフォートゾーンにも変更を強いる恐れがあるので、無用な周囲の抵抗を招かないためにも、目標達成までは秘密にしておいた方がいいというのは一理あるのではないでしょうか。
ひきこもり脱出を含む人の成長とは、他者(親など)から与えられた生存条件を、自分で選び取った生存条件に改めていく作業だったのです。
しかし、これは孤独な戦いではありません。無駄なく楽に生きるために必要な最低限の守秘義務と言ってもいいものだからです。

ひきこもりから脱出できれば、自然と新しい人間関係が出来てきますから、結果的には孤独ということは絶対にありません。


■参考文献:
『アファメーション』ルー・タイス(フォレスト出版)



The author of this article is Tomohiro, a Japanese Hikikomori Escape Guide.


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